コラム
2025年05月29日

「現場から生まれる、本当に使えるDX。」──内装工事 建材手配の業務負荷を軽減する、デジタルの一手とは?

いま、現場で何が起きているのか?

土曜も日曜も、現場は止まらない。

そのしわ寄せは、いつも“内装工事”に集まってくる。

建設業の就業者数は、ピークだった1997年の685万人から、2023年には483万人まで減少しました【※1】。
高齢化も進み、55歳以上が36.6%、29歳以下はわずか12.0%【※2】。熟練工の技と段取りに頼っていた現場は、いままさに転換点を迎えています。

内装工事は建物の“仕上げ”。工程の最後に位置し、他工種の遅れを吸収せざるを得ない立場です。
仕様変更、設計変更、現場調整。工程末期の工事であるがゆえに、あらゆる“揺れ”が押し寄せてきます。
そしてその影響を、誰よりも肌で感じているのが、現場所長・現場で従事されているあなたです

なぜ、内装工事の業務負荷はここまで高いのか?

その理由のひとつが、建築工事全体が「一品生産」であること。

内装工事においても、同じ建物が一つとしてない設計に合わせ、現場ごとに違う段取りや仕様調整を都度行う必要があるのです。
「材料拾い」や「割付図の作成」「手配リストの作成」なども、その多くが熟練工の手作業。
属人化が進み、誰かが休めば工程が止まる/ミスが起きれば手戻りが発生する──そんな状況が日常的です。
また、内装工事は他工種の後工程になるため、そもそも余裕がない。
前段階の工事が1日でも遅れれば、スケジュール圧縮・週末稼働で“吸収”せざるを得ません。

見えづらいけれど、実は現場工程の要──
それが、内装工事です。

BIMは便利らしい──でも、現場では使いこなせない理由

設計では3Dモデルが当たり前になりつつある時代。
にもかかわらず、現場では「紙図面」と「赤ペン」での指示が今も主流。その理由は、決して“現場が古い”からではありません。
施工フェーズのBIM活用率は39%程度とされており【※3】、
特に「設計施工分離型」の案件においては、BIMモデルの継続活用率はわずか14%にとどまっています【※4】

その背景には、「人」と「環境」の壁があります。
モデルを扱える人材が限られる。図面同士との整合性が取れない。紙がないと不安。赤ペンの方が早い。
いくらBIMが便利でも、「現場で実務に落とし込める状態」にまで整っていなければ使えないのです。

BIMは導入すれば終わりではなく、“使える状態に整えること”がスタートライン。
現場でのBIM活用には、そうした“もう一手”が必要です。

それでも、変えたい人へ──BuildAppという選択肢

「このままじゃ、現場がもたない」──そう感じている現場所長様、現場で従事される皆様へ。

BuildApp 内装 建材数量・手配サービス は、
内装建材の拾い出し/割付/手配のプロセスを、誰でも扱える“型”に変えるための内装工事向けのサービスです。
生産設計BIMモデルをもとに、壁仕様図、建材の数量確認書、割付方針図、楊重・間配り計画表の4点セットを生成。
属人化していた段取り作業を、誰でも使える業務フローへと標準化できます。
BuildAppは、現場に寄り添った設計で、現場の負担を軽減します。

DXのラストワンマイルを、現場に届ける

いくら上流でBIMモデルが整備されても、現場で使えなければ意味がない。
工程の逼迫、人手不足、そして目の前の作業の連続──
現場には、現場なりの事情があります。
だからこそ、「本当に現場で使えるDXか?」が問われます。
BuildApp 内装 建材数量手配サービスは、設計と現場の“断絶”をつなぐラストワンマイルを担う存在です。
生産設計BIMモデルを現場で活用できる形に変換し、建材の段取り・手配・指示の精度を向上させる。

DXは導入することが目的ではありません。
“現場で成果を出すこと”がゴールです。
BuildAppはそのための、一歩先の選択肢です。


参考出典一覧([※n]表記と対応)
● [※1] 国土交通省「建築分野におけるBIMの活用・普及状況の実態調査(2024年発表)」
 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001876975.pdf

● [※2] 日本建設業連合会「施工BIMスタイル2024」
 https://www.nikkenren.com/kenchiku/bim/pdf/zuhan/bimstyle_2024.pdf

● [※3] 日本建設業連合会「BIM活用実態調査(2023年)」
 https://www.nikkenren.com/kenchiku/bim/seminar/pdf/jfcc2022_08.pdf

● [※4] 国土交通省「公共工事の現状と今後の取り組み(2024年)」
 https://tekitori.or.jp/files/libs/1748/202406261244119736.pdf